かつての栄光を静かに守り続ける嘉例川駅は、霧島の深い緑に囲まれた、時を超えた美しさを持つ木造の宝石です。この駅は1903年、明治の息吹がまだ新しかった時代に営業を開始しました。その後100年以上が経過し、今もなおそのレトロな魅力とともに立ち続けています。この木造駅舎は、ただの建築物以上のものです。国の登録有形文化財として保護されており、その壁は過去の物語と歴史の証人です。かつては、特急列車「はやとの風」がこの小さな駅にも停車し、多くの旅人を運んできました。隼人駅から八代駅までを結ぶ肥薩線の一部として、無人駅ながらも、嘉例川駅は訪れる人々にとって時間から解放された特別な場所となっています。この駅とその周辺の豊かな自然は、訪れる人々に時間を忘れさせ、過去と現在が交差する独特の体験を提供します。
鹿児島空港から近い霧島の嘉例川駅は有名な木造駅舎です
嘉例川駅舎は登録有形文化財
嘉例川駅舎は、旧鹿児島本線の明治期の遺構として貴重であるとして、平成18年(2006年)3月2日に国より登録有形文化財に登録されました。
嘉例川駅の駅舎の壁には、明治36年1月15日に営業開始した旨の板が打ち付けられています。
嘉例川駅の待合室は落ち着いた雰囲気
嘉例川駅の待合室は簡素な作りですが、木製の椅子を見て分かる通り、年代を感じさせる落ち着いた雰囲気の待合室です。
嘉例川駅には、駅の観光大使として、また、招き猫として親しまれた猫の『にゃんたろう』が住んでいました。
マスコミにも取り上げられるほど有名になっていたのですが、2020年7月11日に永眠しました。
年齢は推定で10才ほどでした。
現在は『さんちゃん』が観光大使を継いでいます。
さんちゃんは嘉例川駅の駅舎内で毎日、乗降客のお見送りをしています。
ん、さんちゃん、眠そうだなあw
嘉例川駅構内
嘉例川駅の改札は、駅自体が無人駅の為、出入りは自由になっています。
改札口には列車から下りたお客さんが、使用済みのキップを入れる箱が置かれています。
下の写真の線路の先が隼人方面になります。
下の写真の線路の先が吉松方面になります。
この嘉例川駅には、2022年3月21日まで『はやとの風』という特急列車が停車していました。
はやとの風の写真が嘉例川駅の資料室に展示されています。
一度、見にきてみてください。
嘉例川駅にある昔使われていた設備などの資料室
嘉例川駅には、駅のプラットホーム側から入れる資料室があります。
昔、嘉例川駅で使用されていた駅の設備や、昔の駅の状況がわかるような写真がいくつか置かれています。
誰でも自由に見学ができますので、時間が有ったら嘉例川駅の資料室で見てみてください。
嘉例川駅の施設案内
住所 | 鹿児島県霧島市隼人町嘉例川2174 |
アクセス | 九州自動車道の溝辺鹿児島空港ICから車で約10分 |
JR鹿児島中央駅からJRで約1時間10分 | |
駐車場 | 有ります |
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