鹿児島県の緑豊かな姶良市加治木町には、児童文学の世界に新たな息吹を与えた椋鳩十の遺産が息づいています。この地は、『マヤの一生』という不朽の作品を世に送り出した、その著者・椋鳩十を讃える文学記念館があります。この記念館は、ただの展示スペース以上のものです。椋鳩十の精神と作品の世界が融合し、訪れる者を文学の奥深い森へと誘います。
姶良市は、活気あふれる鹿児島市と自然豊かな霧島市の中間に位置し、加治木町はその中心地。錦江湾の美しい水辺に面し、龍門滝や伝統的な龍門司焼きの故郷としても知られるこの町は、訪れる人々を魅了する桜島の絶景と共に、静かで穏やかな時間が流れる場所です。椋鳩十文学記念館は、そんな加治木町の風光明媚な環境の中にあり、文学と自然の美しさが一体となった空間を提供しています。
この記念館では、椋鳩十の生涯を辿りながら、彼の作品に込められたメッセージと情熱を感じ取ることができます。展示されている貴重な資料や手稿を通じて、椋鳩十が子どもたちに伝えたかった夢や希望、そして文学の魔法が今もなお生き続けていることを実感できるでしょう。椋鳩十文学記念館への訪問は、単なる歴史の探訪ではなく、心を動かす旅へと変わります。
鹿児島県姶良市加治木町で、文学と自然が織りなす魅力的な世界を体験してみませんか?椋鳩十文学記念館で、新たな発見と感動があなたを待っています。
椋鳩十の略歴について
椋鳩十(本名:久保田彦穂)は
- 明治38年(1905年)に、長野県下伊那郡喬木村阿島に生まれました。
- 昭和5年(1930年)に大学を卒業後、鹿児島県加治木高等女学校教師となりました。
- 昭和22年(1947年)に鹿児島県立図書館長に就任しました。
- 昭和42年(1967年)に鹿児島女子短期大学教授に就任しました。
- 昭和62年(1987年)に82才で亡くなりました。
椋鳩十について、椋鳩十文学記念館では以下のように紹介しています。
彼は、日本で初めて本格的な動物文学のジャンルを切り開いた作家で、「片耳の大シカ」「マヤの一生」「カガミジシ」など不朽の名作を数多く残しています。
椋鳩十は長野県生まれですが、大学を卒業後に鹿児島の加治木町で教師になり20年間の在住中に動物文学を書き始めた為、『椋鳩十の第二の故郷』として文学記念館を建てました。
上の左は椋鳩十文学記念館の入場券です。
椋鳩十先生のお姿と『力一杯今を生きる』という色紙の入場券は記念になります。
上の右は椋鳩十先生の色紙『感動は人生の窓をひらく』で、椋鳩十文学記念館で購入出来ます。
ともに日頃わたしたちが忘れていたものを思い出させてくれます。
椋鳩十の主な作品について
椋鳩十の主な作品と受賞は、以下の通りです。
1952年 | 片耳の大シカ | 文部大臣賞を受賞 |
1961年 | 大空に生きる | 小川未明文学奨励賞を受賞 |
1964年 | 孤島の野犬 | 国際アンデルセン賞を受賞 |
1971年 | マヤの一生、モモちゃんとあかね | 第1回赤い鳥文学賞を受賞 |
椋鳩十の作品は小学校の国語の教科書にも掲載され、受賞した作品以外にも多数存在しています。
また、鹿児島県の小中学校、高等学校の校歌の作詞や、社歌の作詞も多数行っています。
椋鳩十文学記念館について
椋鳩十文学記念館の主な内容は以下の通りです。
- 執筆原稿や取材手帳の写しの展示
- 執筆当時の書斎を復元
- 『椋鳩十の生涯』をマルチスクリーンで紹介
- 直筆の色紙や掛け軸、著名作家からの手紙の展示
- 20分程度の作品アニメを上映(マヤの一生、チビザル兄弟、片耳の大シカ、カガミジシ他、計28本)
椋鳩十文学記念に復元された書斎は、椋鳩十が鹿児島市の長田町に住んでいる時のものだそうです。時代がちょうど私が小学生から中学位の頃です。
私も長田町の近くに住んでいたので、もしかすると何処かで合っていたかもしれません(笑)
椋鳩十文学記念館の庭には珍しい白松など8種類、80本余りの松が植えられています。
すでに、立派な松の木が何本もありますが、数十年後にはもっと立派な松の庭になることでしょう。
- 赤松
- 黒松
- 白松
- 馬尾松(ばびしょう)
- 和華松(わかまつ)
- テーダマツ
- ヤクタネゴヨウ
- チョウセンゴヨウ
ひごろの忙しい生活をしばし忘れて、あなたも椋鳩十文学記念館でゆっくり時間をすごしませんか。
椋鳩十文学記念館の施設案内
住所 | 鹿児島県姶良市加治木町反土2524番地1 |
アクセス | JR日豊本線加治木駅から徒歩約15分 |
開館時間 | 午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)1月1日~3日、12月29日~31日 |
観覧料 | 大人(高校生以上):330円 |
小人(小中学生):220円 | |
駐車場 | 広い駐車場が有ります |