幕末の日本、薩摩藩の若者19名が、未知の海を越えて西洋の知識を求める壮大な旅に出た。彼らの目的地は遥か彼方のイギリス。現在のいちき串木野市羽島から出発した彼らにとって、その旅の始まりは、今日わずか15分の車の旅程で結ばれる串木野駅から羽島までの道のりも、当時は遥かな挑戦だった。
彼らが旅した道は、現代のトンネルや整備された道路とは異なり、困難と試練に満ちていた。その後、約2ヶ月の航海を経て彼らはイギリスの地を踏んだ。彼らの勇気と冒険心は、今もなお多くの人々に感動を与え、その記憶を後世に伝えるために『薩摩藩英国留学生記念館』が設立された。この記念館は、彼らの壮大な冒険と、日本と世界の間の架け橋となった彼らの物語を今に伝える貴重な場所である。
薩摩藩英国留学生記念館はこんなところです
薩摩藩英国留学生記念館関連
- 1865年(慶応元年)4月17日に羽島沖から薩摩藩留学生19名を乗せて出航する。
彼らは帰国後、日本の為に様々な分野で活躍しました。 - 2014年(平成26年)7月20日に『薩摩藩英国留学生記念館』が開館する。
- 1階:留学生を英国に送る歴史的背景などの紹介とショップやカフェ。
(入館受付はカフェの奥にあります。トイレは受付の横の扉から出てすぐの所) - 2階:留学生の帰国後の活躍状況を紹介。
入館料:大人(高校生以上)300円、小人(小学生・中学生)200円
開館時間:10時〜17時(休館日:火曜日)
駐車場:薩摩藩英国留学生記念館の前に車を停められます。
アクセス:串木野駅から車で約15分
住所:鹿児島県いちき串木野市羽島4930番地
その他:電動アシスト付き自転車が2時間300円で利用できます。
薩摩藩英国留学生はこんな人たちです
長崎出身の堀孝之、土佐藩出身の高見弥一を含め19名が薩摩藩英国留学生。
新納久脩は帰国後に薩摩藩の家老となる。
森有礼は初代文部大臣。
村橋久成は現在のサッポロビールの前身である開拓使札幌麦酒醸造所の建設にたずさわりました。
五代友厚は大阪商工会議所の初代会頭。
寺島宗則は日本の電信事業の創始者・近代通信事業の先駆者。
薩摩藩英国留学生記念館は串木野駅から車で約15分の所にある静かな資料館です
薩摩藩英国留学生記念館は1階と2階に展示室があります。
1階の展示室
1階の展示室には、留学生が羽島に残した裃と袴、密航を隠すための虚偽の辞令書など貴重な資料が展示されています。
また、シアターでは薩摩藩留学生を2本のタイトルに分けて紹介しています。
2階の展示室
2階の展示室には留学生の写真や、当時の風景や模型、その後の功績の紹介などが展示されています。
2階の展望デッキ
1階から階段を上がると2階の展示室と展望デッキがあります。
展望デッキからの眺めも良いものです。
JR鹿児島中央駅の駅前広場には『若き薩摩の群像』という像があります。
この像は薩摩藩英国留学生19名の方々の銅像です。